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椎葉村知恵泉は私の教科書

椎葉の心得
04 /12 2016

「椎葉さんは自分の故郷でもないのに、どうして椎葉村が好きなのですか?」
と入社したてのスタッフに質問されました。

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「椎葉さんはご主人の故郷をまるで自分の故郷のように語るから会社が大きくなったのね。」と言われたものですが、いきなりこのような事を聞かれるとは・・・そこには自らの恥ずかしい経験と山あいで暮らす椎葉村の人々の知恵を教訓としてきたものがあるのです。

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子供の頃から早いほうが良いと教えられ、‘何をぐずぐずしているんや。早うごはん食べ’と言われ、勉強も運動も‘つまり相手に勝つこと!!’が好きになりました。
人より一歩でも先に出ようとする習慣が身についてしまったのです。そして努力をすれば何でも手に入ると思い込んでしまいました。
そんな足の速い私が選んだ相手は、椎葉村出身ののんきな性格の人でした。
旦那様は人が育つまでじっと我慢して待ってる人でした。

そして生まれ育った串本町は本州最南端のいつも照りつける夏の太陽をあびて私は何をするのも「情熱」がありました。一方旦那様の椎葉村には冬の柔らかい陽射しがありました。徐々に少しずつ人の心の中に入っていって知らず知らずのうちに暖めていく。
閉ざされた心がいつの間にか「解凍」されて「ぬくもり」になっていく・・・。
山あいで暮らす人々は物静かでいつの間にか「ほだされてしまう」のです。
私達夫婦は、北風と太陽のような正反対な性格を持ち合わせながら、私はいつの間にか力強い太陽の陽射しではなく、辛抱強く時間をかけて静かに「説得」にも似た冬の陽射しに魅了されるようになりました。


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椎葉村の魅力の№1は「人が優しく辛抱強い。」
小説「しゃぼん玉」乃南リサ に出てくる通りのストーリーが椎葉村そのものだと思うのです。

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椎葉村は雪解けの春を待つイメージがあり「がまん強く時を待つ。機が熟すまで静かに待っている。」のです。「忍耐と待つ」事が経営者として運命を切り開く最高の宝なのです。「早うせい」と教えられた私にとってとても魅力があるのです。

椎葉村の魅力の№2は「負けて勝つ」の知恵です。
平家は源氏に負けたのでしょうか?平家は源氏の子を育てたばかり頼朝、頼義に挙兵されました。源氏が成功で平家が失敗でしょうか?その後の平家はまさに椎葉村の平家伝説に語り継がれているように平家はむしろ源氏を味方につけ、戦いにもならず仲良く暮らしたという物語は私達経営者の教科書そのものです。
かつて日本が講和条約を締結した際には時の総理大臣が「日本は戦争に負けて外交に勝った!!」と言われましたが「負けて勝つ」には相手の意見をとことん聞き、最善の対策を冷静に練る事です。
海で育った私はあわてて決断を早めすぎるところがあり、平家と源氏が仲良く暮らした椎葉村に不思議な魅力を感じてしまうのです。

椎葉村の魅力の№3は「無学の老人の仕事哲学」ここにありです。
人間としての本当の幸せとは何でしょうか?「しゃぼん玉」に出てくるシゲ爺の仕事に対する哲学にあります。目の前の平凡な山の仕事にあります。「人間は、なまけ者ではダメじゃ。働いて自分の生活を整えてゆくことが一番!!」と言っているのです。
幸せとは「大学に行くこと」でもなければ「偉い政治家になること」でも無いのです。
椎葉村の人々は「人に優しく、いつも笑って過ごす。」本当の幸せを知っているからこそ、今に平家の文化を引継ぎ「平和」な暮らしを守り続けているのだと感じるのです。

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質問してきたスタッフがこう言うのです。
「力ずくで三球三振でも一点! 相手に打たせて取るも一点!
私はね、相手に打たせてあげて点を取る方法を学べと言われるんです!!」
彼女から大事なことを気づかされました。人は一つとして無駄はないと思いました。

本当の成功とは何なのでしょうか?
もし旦那様に出会っていなければきっとこう考えたに違いありません。「人より多くの収入を手にし人より豊かに暮らすこと!!」勝利・成功のみを強く考える人間になっていたかもしれません。
本当の豊かさとは「お金より大事なものがある」のです。思い通りに仕事が進まなくても、焦らず努力し、良い心得を身につけ時間をかけながら続けていくという心の余裕を持つことが大切なのです。

大阪で暮して特に残念に思うことがあります。「仕事が長続きしない人があまりにも多い!」ことです。
履歴書を見ると年に一回は転職を繰り返されている人が多く見受けられます。「あれもダメ!人が悪い!職場が悪い!」そんな人は自分中心型の考えのみが先行しているのかもしれません。

自分自身が幸せに豊かに生きるために、もう一度考えてみてほしいのです。あなたが「人として何ができるか?」 「自分は何をしたいのか?」人格を高め多くを与える事ができる人間は必ず自分も与えられます。

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最後に…仕事や人生で大切なことは、もうすぐ映画化される椎葉村を舞台とした「しゃぼん玉」にあります。きっと、人から必要とされるヒントになるかもしれません。
私も失敗から多くを学び「椎葉村に生きる人々の知恵」を教科書としてきたのですから…。
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椎葉工務店

椎葉かな子が、椎葉村観光大使として想いを綴ります。